(1)がん終末期・難病患者への口腔ケアの実践と研究(社会福祉士の視点から見た口腔ケアの意義)

2017/01/21

(1)がん終末期・難病患者への口腔ケアの実践と研究(社会福祉士の視点から見た口腔ケアの意義)

 山口赤十字病院緩和ケア病棟(1998年2月~2000年2月)、淀川キリスト教病院緩和ケア病棟(2000年6月~2004年2月)、国立病院機構刀根山病院神経内科病棟(2003年7月から2004年2月)で口腔ケアのボランティアを行ってきました。緩和ケア病棟ではカンファレンスに参加することで多くのことを学び、淀川キリスト教病院では「がん終末期における口腔トラブルと食事のおいしさ・味覚異常との関連」について病棟看護師と一緒に研究しました。 また、山口赤十字病院では訪問看護師に同行し、要介護高齢者や障害児、がん終末期の方の口腔ケアを行ってきました。新潟大学医歯学総合病院の神経内科で医療ソーシャルワーカーとして関わった筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者には、歯科衛生士としての支援も行ってきました。
 重度疾患や重度障害をもつ人への社会福祉士と歯科衛生士の2つの資格を活かした支援を通して、幅広い口腔ケアの意義を知りました。
社会福祉の立場から支援を行うときの口腔ケアの意義は以下の7つです。

   ①「生への思い」への支援
   ②自己決定への支援
   ③自立支援
   ④前向きに生きるための支援
   ⑤家族へのグリーフケア
   ⑥残された時間が短い患者と家族の最後の会話への支援
   ⑦家族の介護負担や介護疲れ軽減への支援

口腔ケアは社会福祉の立場からの援助を通して、「生活者」としての問題を解決し、「よりよい人生」を支援するツールの1つとなりました。
 
研究業績
1999-1 2001-6.10 2002-12.18 2004-30 2005-33 2007-44 2010-58 2011-65 2012-74 2014-82.84