4.自分を変える -内気な私が人と話をする仕事に-

2017/06/02

4.自分を変える -内気な私が人と話をする仕事に-

1)人前で話せなかった小学校時代

引っ越しのときに小学校の通知簿が出てきました。ずっと「みんなの前で自分の意見がいえるようになればいいね」と書かれていました。電話も母親がいなときに渋々でるという状態でした。でも、今は「黙っていろ」といわれても黙っていない性格。職場の人に通知簿の話をしても信じてくれません。

2)人前で話すことができるようになったきっかけ

そんな私が歯科衛生士として初対面の方ともお話をする仕事につき、今は多くの人の前で話す仕事をしています。

変わったきっかけはやはり歯科衛生士という職業を選択したことだと思います。専門学校時代には小学校4年生を対象に40分間の集団歯科保健指導を行ったり、保健所の3歳児検診などでお母さんを対象に個別指導を行う実習がありました。集団指導は原稿を作ることから初め、同級生と2名で40分間話し続けます。また、保護者への歯科保健指導もチャートを作り、どのようなときにどのようなことを話さないといけないのか、あらかじめ予習します。それでもドキドキしながらも歯科保健指導を行っていました。

臨床実習では歯科医師の補助につきます。セメントが固まる間とか、歯を抜いた後の止血をしている間には、先生がその場所からいなくなってしまいます。患者さんとふたりっきりになり、何も話しかけられず「どうしよう」と心の中で焦っていました。

歯科衛生士は患者さんの緊張をほぐすことも大切な役割の1つ。就職した頃は「話さないといけない」という気持ちが強かったのですが、患者さんと何気ない会話ができるようにまりました。そして、仕事以外でも初対面の人と和やかにお話をしながら過ごすことができるようになったと思います。

「人前で話すことが苦手」という学生にはいつも、「人は変わることができる」と伝えています。